フィンランドデザイン協会 Ornamo オルナモ
The Ornamo Book of Finnish Design |
The Ornamo Book of Finnish Design
1911年9月30日、フィンランドでは、国家としての独立より6年も早くデザイン協会「Ornamo(オルナモ)」が発足した。本協会は、“Koristetaiteilijain Liitto (The Society of Decorative Artists)” の名の下、国内の工芸・デザインの発展、アーティストの相互協力、技術の向上・開発を目的として始動し、現在も活動している。https://www.ornamo.fi
また、それ以前1875年には、クラフツ・アンド・デザイン協会(Suomen Taideteollisuusyhdistys- the Finnish Society of Crafts and Design)が設立された経緯があり、当時フィンランドとしての民族意識の高揚とともに、新たな時代へ向けた近代工芸運動・教育・世界的発信の中心的役割を担ったのである。
本書は、デザイン協会「Ornamo(オルナモ)」創設50周年を期に、1961年に刊行された作品集である。
1957年クラフツ・アンド・デザイン協会主催によるThe Industrial design exhibition(工業デザイン展)がヘルシンキで開催され、同年開催のミラノ・トリエンナーレでは、賞全体の1/4をフィンランドデザインが占め、「ミラノの奇蹟」と呼ばれた。フィンランドがデザイン大国として世界的認知を獲得した時期に本書は刊行されたのである。
カラー、モノクロを織り交ぜ650ページを超えるボリュームに、家具、プロダクト、カトラリー、テキスタイル、アクセサリーなど600点以上の図版と共にフィンランドのアーティスト、デザイナーを紹介する。
編集にArmi Ratia(アルミ・ラティア1912-1979)、Kaj Frank(カイ・フランク1911-1989)、Erik Bruun(エリック・ブルーン1926-)他。ページレイアウトはOiva Toikka(オイバ・トイッカ1931-2019)という豪華メンバーにより制作された。
ちなみに、「Ornamo」とはエスペラント語で“ornament (装飾)を意味している。