アルネ・ヤコブセン設計のリゾート・シアター
Bellevue Teatret |
コペンハーゲンから郊外電車で北へ20分。クランペンボー(Klampenborg)の海岸沿いに、アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen1902〜1971)が手掛けた海浜リゾート「ベルビュー地区(Bellevue-området)」があります。開発は1930年代を通して進められ、青と白のストライプでカラーリングされた監視塔、ベルビューコスタル・バス、乗馬クラブ、ベラビスタ集合住宅、ベルビュー・シアター、テキサコ・ガソリンスタンド、カヤッククラブ施設などが並ぶデンマーク初の大規模リゾート地区として1938年に完成しました。
本書は、その中でも特に主要な建築作品「ベルビュー・シアター(Bellevue Teatret)」にフォーカスした一冊となります。設計には、サマーシアターらしい開放感やカジュアルさに富んだデザインが採用され、青と白のストライプ柄キャンバスによる壁、竹やラタンなどの活用、オーディトリウムは星空が眺められる開閉式の天井に。客席はゆらめく波を表現して、当時最先端技術の成型合板によりフリッツ・ハンセンで生産されたといいます。
また本書では、ベルビュー・ビーチ参画以前「未来の家」を設計した時代から、次のオーフス市庁舎設計へと移行するアルネ・ヤコブセンの足取りが様々なドローイングと写真を用いながら解説されています。もちろんベルビュー・シアターの1937年開館以降、リゾート地の劇場として様々なエンターテイメントの舞台となったことも記録されています。表紙は、アルネ・ヤコブセンによる当時のベルビュー・レビューのポスターが使われています。
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